今回は不動産三大国家資格の難易度比較をしてみることにします。
ちなみに、不動産三大国家資格というのは『宅地建物取引士(宅建士)』『管理業務主任者(管業)』『マンション管理士(マン管)』をいいます。
賃貸不動産経営管理士も国家資格となったので四大国家資格として含めることがありますが、国家資格化してから日が浅いこともあり正確な比較ができないと感じましたので、今回は外しています。
ネット等に結構ある比較なので、ここでは実際にこの3つの試験を受験し合格した私自身の意見も添えながら検討してみたいと思います。
それではいってみましょう!
偏差値 (試験の難しさ)
試験科目の異なる資格間の難しさの比較自体なかなか困難なのですが、難しさを偏差値という尺度を使って比較する試みがなされているので、それをみてみることにします。
資格の取り方
まずは資格の取り方というサイトの偏差値を見てみます。
- マン管・・・62
- 管業・・・58
- 宅建士・・・57
資格難易度ランキング
次に資格難易度ランキングというサイトの偏差値です。
- マン管・・・61
- 宅建士・・・57
- 管業・・・55
私の体感として
「資格の取り方」と「資格難易度ランキング」とでは、宅建士と管業の順位が入れ替わっているものの、この2つが同じくらいの難易度でマンション管理士が上という部分は共通しています。
私の体感としては、難しい順に『マン管>管業>宅建士』で、この順は揺るがない気がします。
次に触れますが、合格率がそもそも低いマンション管理士が難しいのはある意味当然です。
そして、管業と宅建士を比べたときに、圧倒的に管業の方が覚えるべき部分が広いです。
管業は宅建士を既に持っている人が受験する傾向にあるので、管業よりも宅建士の方が難しいということはないのではないかと感じます。
先ほどの2つのサイトではちょっと古めのデータなので偏差値もこんな感じになっていますが、近年の不動産さ第国家資格はいずれも難易度が上昇しています。
その点も考えると、個人的に修正するならば次のような数値になるのではないかと感じています。
- マン管・・・63
- 管業・・・60
- 宅建士・・・58
これが私の体感としての偏差値です。
合格率
次は合格率で比較してみます。
直近5回の平均値を算出してみました。
- マン管・・・9.22%
- 管業・・・21.42%
- 宅建士・・・16.82%
私の体感の難しい順で並べてみました。
直近5年ではマンション管理士が10%を切るくらいの合格率、管業が20%前後、宅建士が17%ほどとなっています。
宅建士の方が管業よりも合格率が低いから宅建士の方が難しいはずだという意見が飛んできそうですが、これは先ほども述べたとおり、管業では宅建士を既に持っている受験生が多いことが影響しています。
つまり、母数(分母)にあたる受験生全体のレベルに差があるのです。
近年の合格率の推移としては、マン管が上昇傾向、管業が下降傾向、宅建士が横ばいになっています。
合格までの学習時間
最後に合格までの学習時間を比較します。
(これはあくまでも「合格レベルに達する」までの時間で、この時間を費やしたから合格するという類の数値ではありません。)
- マン管・・・約500時間
- 管業・・・約300時間
- 宅建士・・・約300時間
宅建士においてはこれまでの学習経験でかなりの幅があると思います。
法律にある程度詳しい人であれば100時間くらいで到達できるでしょうし、逆にまったくの初心者の場合には500時間を超えてくるかもしれません。
この比較でもマン管が頭一つ抜けていることがわかります。
このことからもマンション管理士試験が難しいことがわかるのではないでしょうか。
私自身も、マンション管理士試験では結構な時間をかけました。
というより、かけないといけないくらいの範囲の広さ・深さでした。
管理業務主任者試験は簿記の知識を使う会計の問題があるので、この点も慣れていない受験生だと時間が結構かかると思います。
設備の部分は細かい上に覚えることも多く大変ですが、マンション管理士の試験科目とも重なるので時間をかけてやる価値のある科目です。
学習時間は個人差もかなり大きいですので、参考程度で構いません。
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