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11月8日に行政書士試験が行われました。
受験生の皆さん、本当にお疲れ様でした。
今回は簡単に試験の感想を書いてみます。

 

⒈ 試験問題を見た感想

今年の行政書士試験は、難易度は例年通りだったような気がします。
もちろん、問題の中には考えさせられるようなものもありました。
ただ、論点を大きく外したような問題は少なかった印象なので、割と得点しやすかったのかなと思います。

一方で、記述式については悩まされる問題が3つ続きました。
予備校でも見解が分かれるような事態になっていて、実際に試験を受けた受験生にとっては厳しかったのではないかと感じます。

簡単にいうと、「択一式で得点を稼ぐ試験」でした。
記述以外で180点以上を狙えるような内容だったのではないでしょうか。
ブラックボックスといわれる記述式以外で170点以上取れていれば合格レベルだと思います。

 

⒉ 会社法を捨てない

今年の試験の特徴として、会社法が取りやすかったというものがあります。

行政書士試験だと「商法・会社法」を捨てる選択をする受験生が多いです。
ただ、私個人としては捨ててはいけない科目だと考えています。
いくら範囲が広くて時間がかかるとはいえ、20点まるまる捨ててしまうのはもったいない話です。
今年のように択一で稼ぎたい年では、商法・会社法もしっかり取り組まなければなりません。

今年の商法会社法は3〜4問の正解が狙える難易度でした。
この3〜4問が合否を分ける可能性もありますので、是非とも捨てずに取り組んでほしいです。

 

⒊ 記述式

毎年のように話題になる「記述式」ですが、今年は例年にも増して議論がされている気がします。
解答が絞れないことにその原因があります。

公式の発表がある前ですので、細かい部分に立ち入ることは避けたいと思いますが、ここでは問題45を使ってその理由を解説していきます。

問題45は「Cに嘘をつかれたAが、自身が所有する土地をBに売ってしまった場合に、取り消しができるか」という内容でした。
これだけ見ると第三者詐欺なのかな、という印象を受けます。
実際にそのスタンスで模範解答を出している予備校もあります。

ただ、この問題文をよく見ると、錯誤に陥っているAがBに売却理由を告げて時価の半値で売っていることがわかります。
こうなると、「(動機の)錯誤」の内容となってきます。

第三者詐欺なのか、錯誤なのかで答えが割れているんですね。

製作者側のミスなのか、はたまた、法的構成で複数の解答パターンを用意しているのか・・・
いずれにせよ、これまでの記述式では見られなかった問題でした。

問題44についても被告をどうするのかで意見が割れそうですし、問題46も背信的悪意者なのか信義則なのかで悩みます。

構成が破綻していなければどの理論で答えてもいいような気もするのですが、試練センターがどのように解釈して採点するかで大きく点数が変わってきそうな、そんな記述式でした。
それにしても、受験生にとってはたまったもんじゃないですよね・・・

 

あとがき

今年は改正民法の施行があり、コロナの影響もあり、イレギュラーだらけの状態での試験となりました。
そんな中で試験をやり切ったということで、本当にお疲れ様でしたと言いたいです。
結果が出るのはまだまだ先ですので、まずはゆっくり休んで、次のステップへと進んでもらいたいと思います。

試験お疲れ様でした!
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