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今回は「不動産適正取引推進機構のHP」上で正式に発表されたデータを元に、今回の10月宅建士試験の特徴について書いてみます。

 

はじめに

今回の試験で合格した受験生のみなさん、本当におめでとうございます!
これだけイレギュラーが重なる中での合格は素直に誇れることだと思います。
今後の活躍も期待しています!

一方で、残念な結果になってしまった受験生のみなさん、悔しい気持ちでいっぱいだと思いますが、諦めずにチャレンジし続けて欲しいです。
宅建士試験は正しいやり方で学習を続けていれば「合格できる試験」です。

いずれにしても結果が出たわけですので、これを1つのきっかけにして次のステップへと進んで欲しいです!

 

⒈ 過去最高合格点

今回の受験生からすれば「例年と比べて」とか「過去最高合格点」についてはどうでもいい話だと思いますが、12月試験や来年度以降の試験に向けたデータとしてはやはり有用だと考えますので、あえて触れておくことにします。

まずは今回行われた試験のデータ(一部抜粋)をご覧ください。

【10月試験結果】
・合格点 38点
・合格率 17.6%
(登録講習修了者)
・合格点 33点
・合格率 19.6%

合格点は38点ということで、これまでの試験の中で最高点となりました。
満点を100点で換算すると、実に76点を取らないといけない試験だったことになります。
4問中3問の正解ペースでは足りないという厳しいものでした。

合格率は17.6%でした。
宅建士試験では上位15%くらいが合格になるように合格点を決めていると考えられます。
今回の試験に当てはめると、合格点を39点にしてしまうと合格率が15%を下回ってしまうため、38点になったのでしょう。

 

⒉ 合格点と合格率からわかる、今回の試験の特徴

合格率が17%台というのは、次のことを意味します。

「その得点(38点)の受験生が多かった」
「39点の可能性もあった」

宅建士試験は合格点付近の1点に1万人くらいがひしめいていると言われています。
仮に合格点が15%の合格率を確保するように調整されているとすると、38点には少なくとも4480人が存在することになります。

同様の条件で考えると、39点だった場合の合格率は13〜14%くらいだったではないかと推測できます。
つまり、39点が合格点になる可能性も結構高かったといえるのです。

なぜこのような高い合格点になってしまったのかについては、2つ理由があると思います。

まずは、試験自体がそれほど難しくなかったこと。
そしてもう一つが、受験生のレベルの向上です。

試験の難易度についてはこちらの記事を参考にしてください。
受験生のレベル向上については、「各種予備校講師と実際の合格点の差」で判断することができます。
ここ数年、予備校の予想合格点よりも実際の合格点が上になる傾向が見られます。
実際に受験した人の方が点数が取れているということですから、やはりレベルが上がっていると考えるのが普通でしょう。

 

⒊ 12月試験はどうなるか

東京都など、11都府県では12月にも試験が行われます。

これらの都府県では10月試験の「受験率」がのきなみ高くなりました
京都府では89%もの受験率となっています。

また、合格率も結構高くなっているのです。
20%以上の合格率となっているところもありました。

これは10月試験を受験した人たちが、比較的早い段階で願書を出していたことが影響していると思われます。
宅建士試験に限らず、資格試験では、意気込みのある受験生が早い段階で出願する傾向にあります。
そういう受験生によって受験率の高さ、合格率の高さに影響を及ぼしたといえそうです。

そう考えると、12月試験は受験率が低くなるのでしょうか?

これについては、一概にそうだといえないかもしれません。
12月試験に回されたことで2ヶ月以上の学習期間ができたわけです。
この期間でなんとか間に合わせるということも不可能ではありません。
そうなると、10月試験よりもポテンシャルが上がっていることも考えられるので、受験率が低くなるとも言い切れないのです。

個人的には、12月試験も10月試験と同様の受験生レベルになると考えています。
試験自体の難易度によって合格点が変わるので現段階では何ともいえませんが、やはり7割(35点)以上の得点を取っていかないと厳しくなるのではないでしょうか。

 

合格発表がありました!
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